2001 ラフウォータースイム・イン・宮古島 レポート

●第1回ラフウォータースイム・イン・宮古島

梅雨の真っ只中の晴れ間に日本最南端のスイムレース誕生

「この時期の宮古島の天気はどうなんでしょう?」
「海は冷たくないですか?」
「たしか沖縄地方は梅雨の真っ只中ですよね。大丈夫ですか?」
などなど。5月26日のレースが近づくにつれ、大会事務局宛にこんな問い合わせの電話がたびたびかかってくるようになった。
 実は沖縄地方は梅雨のシーズン。前週の20日に開催されたビーチバレー宮古島大会のときは、土砂降りの雨に見舞われたのだ。南の島のスイムレース、雨だったら意味がない。事務局は毎日天気予報をチェック。選手同様に胸のうちはとても心配だったのだ。
 5月25日(金)。午後3時過ぎに約50名の参加者のツアーが宮古空港に到着。空港から約15分の宮古島東急リゾートに向かう。この時点では南の島らしい好天だったものの、ピンポイントの天気予報では、レースの日は曇りから雨。地元の人に聞いても、間違いなく雨との答えに、半ば天気のことは諦めていたのだが...


海が初めてのスイマーに好評 500mの直線コース

 5月26日(土)。予報はどうやら外れ、天気は持ちこたえてくれそう。水温23〜24℃と問題なし。 午前9時30分。5kmの部が最初にスタート。その5分後に3km。そして、11時30分から1.5kmがスタートした。第1回大会にエントリーしたのは5km、3km、1.5kmあわせて75人。男女の比率は約半分。昨年のヨロン、久米島、そして今年のオープニングレースだった座間味に参加したリピーターも多い。日々プールで泳ぐことが目的そのものではなくなり、いつしか南の島の海で泳ぐための手段となる。日本の水泳の世界にも、ようやく、自然の海にチャレンジする動きが出てきたようだ。
 今回のラフウォータースイムのコースは、日本で人気ナンバー1のトライアスロン、宮古島トライアスロンのスイム会場となる白砂の美しい前浜につくられた。トライアスロンは1周3kmのトライアングルを1周回するが、こちらのコースは500mの直線コースを往復する設定で、5km、3kmはそれぞれ5周回、3周回。1.5km部門は、沖合の折り返し地点まで船で行き、そこからスタートして1.5往復する。10mコースロープがひかれ、ロープには10m毎にブイが付けられた。 前日の試泳時はベタなぎだったため、「プールと一緒みたいだな」と、やや拍子抜けした声もあった。が、海が初めて、また、経験の浅い人にとって海で泳ぐのは不安で怖い。今回の宮古島のステージは、いわば初心者がデビューするための格好のレースだった。
 さて、午後1時30分からは[1km×3人]のスイムリレー。今回の参加は、当日それもスタート10分前エントリーも含めて9チーム。各チームのレベルはそれぞれ違うものの、個人部門よりプレッシャーがかかるという声もあり、かえってなかなかの盛り上がりをみせる。
 そして、全レース終了後、午後5時からは表彰式。引き続いて完泳パーティのラフウォータースイム・スタイル。宮古島東急リゾートのバーベキューガーデンで行われたパーティはドリンクフリー。 地元の沖縄民謡や踊りを楽しんだあとは、話題も尽きることなく、席も立ちがたく、夜も更けていったのでした。



[コラム]
世界選手権日本代表候補も熱泳
 今回のレースには9月に福岡で開催される世界水泳選手権のオープンウォーター部門(25km)の全日本代表候補、疋田浩気、杉沢毅志選手も5kmにエントリー。6月に千葉県館山市で行われる代表選考会に出場するため、ちょうど宮古島で合宿。トレーニングの一環で出場することになったのだ。合宿中は午前中に9km、午後にはトライアスロンと同じコースで3km泳ぐのが日課だったとか。レースでは両選手ともに1km12分を切るダントツのラップ。力強い泳ぎを見せてくれた。また、座間味に引き続いて出場した、やはり世界選手権を狙う神田直子選手もエントリー。1時間10分の好タイムで優勝した。
  午後のリレー部門には、疋田、杉沢両選手を中心とした2チームもエントリー。先行逃げ切りオーダーを組んだ杉沢チーム、後半追い上げオーダーの疋田チームが抜き抜かれつの争い。結果 、疋田チームが優勝した。

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