2005 Self Discovery Adventure ビギナーレース参戦記
また! ぴよぴよCw-Y!  吉村育郎(53)・岡田節子(46)

Xの次に来るものY!チームCW-Xを超えるぞ!
気合の入ったチーム名!・・なぁ〜んて実は・・

 数ヶ月前、所属している中津川軍団主宰・監督& CW-X Eliteの松葉桂二氏に「今年は本戦にしてみない?」と優しい口調の中にも威圧感込めた命令を賜った・・。今の吉村の練習量じゃ本戦は無理だと岡田に相談、鬼監督に造反し「CW-Xは背負えないな〜」と自責とヤケクソで付けたチーム名でイザ!ビギナー2年目へ挑戦!!
まぁビギナーならサイクリングヤッホー気分3〜4時間位だね♪・・。要綱を見ても、「ちょっと長くなった?」が、当日競技説明で事の重大さを認識。「誰だぁ!去年物足りなかったなんて言ったのわぁ〜」(-_-;) 今年のビギナーは、過酷さを十二分満喫させてくれました。

  第1ステージから、行程50km超のBIKEは12km位の登りが待っていた。担いで登るガレ場や朽ちた林鉄の鉄橋跡が何箇所もある。下は見ると吸い込まれそうな崖の連続。片側が谷底までキレ落ちているシングルトラック・・。登り始めの頃、あわや谷転落!の選手を助けた岡田も今度は自ら『おちたぁ〜!』の悲鳴を上げる羽目となった。BIKE共々転落したが、途中の木にひっかかって宙ぶらりんになっている。吉村が膝を負傷しつつも何とか救出に成功してレース続行・・。

 ステージが変わっても難所は次々と現れ、21チームがトレールランでロストコース。急な沢を遡上し垂直の落石ガラガラ、ズリ石のガレ場10mを2箇所フリークライミングしながら、他チームの人と力を合わせ15分程ロスしながらも本コースに復帰することができた。「アドベンチャーやな〜」

 獣道にもなってないようなトレイルと、朽ちてアミダくじになった鉄橋(木橋)が何箇所も現れる。落ちてしまった橋もあり15m位のロープクライミングと垂直下降も2箇所ほど(コースの岩はどれも平たく割れてすぐ崩れる赤い奴)ある。レースじゃなけりゃ絶対登らないが、最初に迷って凄いところ登ったから、後は何処でも行けました。

 リバートレックは水量が多いばかりか流れも強く、滝つぼのダイビングスポットが数箇所ある冷たい渓流を大きな岩壁に張り付いて、ザザ虫のように移動したり、岩越えをしながら40分くらい下る。かなり脚にキました。その後トレールランに戻り、行きと同じロープ下降とクライムや朽ちた鉄橋やトンネルを通る景色が素晴らしいコースを進みますが、あまり景色に見とれていると危険・・。

 ここのCPで『固形物も取らなくっちゃ』と岡田は、お気に入りのパワー・バーを、吉村も移動中片手で扱え即エネルギーのパワー・ジェルを摂った。トランジションでもパワー・バーを噛み締め後半に備えるが、エネルギーを摂ることは、ホッと一息の昼食でもあります。

 帰りのBIKE12kmのダウンヒルは、草むらに岩や切り株が隠れていて転倒の嵐。下りきった頃には脚が攣ってきたが、まだ10km位のトレールランと御岳湖1週のカヌー、それに帰路登りのラン5kmが残っている。かなり持病のヘルニアが脚の神経を苛めて辛い状況である・・。ここまでは吉村がルート確保等リードしてきたが、オンロードのランはスタミナバンバンの岡田に引っ張られて行く。登りは歩きたかったが許されずヒーコラ言いながら付いて行く。途中ガードレールから10mほどロープ下降〜また獣道以前のコースに戻る頃には、なぜか吉村が元気を復活して先導し始める。我々は獣以下?

 途中、中津川軍団の応援から、上位に居るという情報を得て気力を奮い起こし男子チームを数チームパス♪。
カヤックでは下半身休めながら蛇行しながらも2艇パス、約40分でこのステージを終えるが、舟を降りた所で猛烈な脚痙攣(腰に負担かける座り方だったからか?)
後半の勝負どころに入っても、まだまだ元気な岡田にリードされ、ラストのランパートでも1チーム抜くことができた。ゴールアナウンスが聞こえてきた。思っても見なかった「混合優勝チームが帰って・・」を耳にして「やった〜!」ゴ〜〜ル!皆の祝福が・・涙・笑顔・・涙;;

 勝因は岡田の元気!混合”と合コン”は女性が要!ただ速いだけの女の人じゃ勝てません。他チームの女性が躊躇してるのを尻目にどんな難所でもついて来てくれました。オンロードでは非情にも引っ張りまわしてくれた。
 吉村は15年、岡田も10年以上トライアスロンを続けてきましたが そのコースの単調さ、おせっかい過ぎるくらいの管理にくらべ、SDAは素晴らしいフィールド、景観、そこに隠されたワクワクするほどのアクシデント・トラップの予感!それに対する己への緊張感と野に放たれる喜び!中年の二人ですが、この野山遊びでまた子供に戻りっぱなし!まだまだ若いもんにゃ負けまへんで〜。
 これからアドベンチャーを始める方に=持久力・筋力・装備の他に、どんなシーンでも柔軟に対応できる精神力とユーモアと余裕をバックパックに容れて挑んで下さい。
今年のビギナーレースに本戦の過酷さを垣間見た思いです・・これを教訓に来年は!・・・本戦に挑戦か??

 素晴らしいフィールドを提供して下さった王滝村とコースボランティアの皆さん、よくぞ苦しませてくれたコースディレクターとスタッフの皆さん、指導・応援してくれたチームメイトの皆さんに感謝を込めて。

「ありがとうございました!」吉村・岡田(中津川軍団)


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