レポート

OSJトレイルランニングシリーズ特別戦「KOUMI100」。2回に渡って開催された八ヶ岳スーパートレイルに変わる大会として誕生した今大会。レースの舞台は八ヶ岳の麓、そしてスタート地点となるのは、八ヶ岳スーパートレイルでもエイドステーションとして使われた小海町・松原湖です。ここを基点とし、トレイル・ロード・林道をつなぎ稲子湯からニュウに上がり、松原湖に帰って来るという1週32キロのコースを5周回するという今までにないスタイルのレースです。UTMF・おんたけウルトラ100マイルに次ぐ日本で3つ目の100マイルレースとして第1回大会が開催されました。

10月4日AM5:00 約70名のランナーが松原湖をスタートしました。天気は晴れているものの、ガスがかかり場所によっては肌寒いくらいですが、選手にとっては走り易いコンディションでありました。周回コースといっても、最高地点2,000メートルのニュウへ続くシャクナゲ尾根は苔と倒木の多い600メートルの急登で、ニュウを過ぎるとは全く走れないスリッピーでテクニカルな下り、さらにそれをつなぐ斜度のきついロードを林道は厳しい関門時間が歩くことを許しません。厳しいコースを体験してコースを熟知すればするほど、先のイメージが鮮明となり「周回」という重圧が選手を苦しめます。

レース前日、隔周回毎に設けられていた関門時間を「第四周回まで関門なし」とレギュレーションが若干緩められたものの、トータルの関門時間36時間に変更はなく厳しいレースになりました。さらに、翌朝から降り始めた雨が選手の体温を奪い、松原湖エイドで暖まった選手が4周目・5周目の周回へ挑む心に強烈な葛藤をもたらしたことは間違いないでしょう。

そんなOSJでもトップレベルのハードレースですが、完走率36%26名のランナーが、第1回大会のみごと完走者となりました。参加者からは、「コース上に交互すれ違いの区間もあるのでトップ選手や知り合いのランナーとも何度も顔会わせできるので、選手同士の励まし合いが力になった」とのこと。また選手同士だけなく、松原湖ではペーサーやサポートメンバーからもパワーをもらえます。エイドによっては5周回で計10回立ち寄るエイドもあり、エイドスタッフも自然と顔見知りになり応援を送ります。松原湖では小海町の住人によるのエイドステーションが36時間休みなく暖かいおそばを提供してくれます。参加者の中には、「UTMF天子山地に5回突っ込むようなコースだ」というほどの厳しいコースですが、ランナーの折れそうな心を支えるポイントも多数あるのがKOUMI100の魅力ではないでしょうか!

来年はどんな大会になるでしょうか?チームで参加しみんなでワイワイサポート・ペーサーを楽しむもよし!一人で挑戦し鉄の心を手に入れるもよし!小海町が皆さんの挑戦をお待ちしております!



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