OSJ安達太良山トレイル50K


レポート

安達太良山を巡るアドべンチャーレース

 標高1700m、日本百名山のひとつにも数えられている東北の名峰、安達太良山。その雄大な大自然と、変化に富んだコースを存分に味わうことができるトレイルランニングレースが「OSJ安達太良山トレイル50K」だ。2010年に第1回大会が開催され、翌2011年の東日本大震災の時も、そして現在も続いているコロナ禍でも、一度も中止されることなく続けられてきた。
 前日に行われるビギナー向けの10Kレースに対して、50Kはそれとは対極の、究極のアドベンチャーレース。上っては下り、下っては上ることを繰り返し、ハイマツやクマザサが生い茂る道を行き、鎖やロープを伝わって岩場を歩き、沢も数回渡る。時には、ザックが引っ掛かってしまうぐらいの狭い岩の間をくぐり抜ける箇所もある。そんな原始の山のような安達太良山の難コースを制覇するには、それこそ体を張って突き進むしかない。それでも稜線に出れば、360度のダイナミックな景観が望め、懐の深い安達太良山のよさを存分に味わうことができる。そんな風景の中を走りたくて、またここにやってきた。

渡渉もある変化に富んだコース

 9月4日、スタート地点のあだたらスキー場は一面、霧に覆われていた。午前5時、50Kとエキデンがスタート。264名のソロの選手たちとエキデン6チームの第一走者が林道に入っていく。途中、左に折れ、まずは安達太良山を目指す。その後、南下して和尚山に上り、エイドステーションのある銚子ヶ滝を経て、今度は北上して船明神山に向かう。その後、障子ヶ岩、胎内岩を経由して鉄山避難小屋へ。ここから馬返しを経て、天狗岩、荒竜岩を通って、途中、数回、沢を渡った後、林道に出て、あとはゴール地点のスキー場まで一気に下っていく。
 今回、懸念されたのが、コース後半の塩沢エリアにある渡渉ポイントだ。夏の大雨で沢にかかる丸太橋が流され、さらにレース前に降った雨で増水の危険性もある。そこで、5ヶ所の渡渉ポイントにはそれぞれスタッフが配置され、選手が安全に渡れるよう見守った。

第6戦に続き、須賀選手が優勝

 そんなハードなレースをトップで制したのが、東北出身の須賀暁選手。2週間前に秋田で行われたOSJトレイルランニングレースシリーズ第6戦「OSJ MAHIRUSANCHI TRAIL 50K」に続き、優勝を果たした。記録は6時間13分0秒。須賀選手の後ろには、4人の走者で50Kコースを走るエキデンの総合1位に入った「Team Drymax」の選手が。その差わずか23秒。抜きつ抜かれつのデットヒートを繰り広げ、最後は須賀選手がぶっちぎった。
 一方、女子は岩手から参加した畠山望美選手が、2位と15分差をつけて1位に入った。
 午後6時、最終ランナーが制限時間の13時間ギリギリでゴールしてレースは無事終了。過酷なレースの後は、岳温泉の極上の湯が待っている!

取材・文/高橋 寿子


【50㎞リザルト】
総合男子 総合女子
総合順位 氏名 総合記録 総合順位 氏名 総合記録
1 須賀 暁 6:13:00 1 畠山 望美  9:13:39
2 工藤 祐輔 6:37:58 2 伊藤 暁子  9:29:16
3 戸田 良樹 6:43:57 3 黛 莉那 9:37:24
4 櫻田 和志 6:45:13 4 高根 真佐子 9:47:36
5 杉本 大治 6:53:07 5 倉片 ますみ 9:48:35
■DATA/出走者数264名、完走者数197名(完走率74.6%)

【エキデンの部】
エキデン
総合順位 チーム名 総合記録
1 Team Drymax 6:13:23
2 飯能ヤマノススメ連合  9:31:12
3 木場 食レポ部 9:40:52
4 太田走友会  9:54:10
5 ADATARA NATURE CENTER 10:03:32
6 チーム 亀 10:33:56


Photographer Junichi Mukaihara