OSJ 新城トレイル32K&ダブル64K


レポート

 OSJトレイルランニングレースシリーズの開幕戦「新城トレイル11K」の翌日行われたのが「新城トレイル32K&ダブル64K」だ。
 1周32Kのコースを一言で言い表せば、「トレイルのディズニーランド」。急登に急降下、岩場に階段など、テクニカルな変化に富んだトレイルが、これでもか、これでもかというぐらい続く。

 レース当日は、昨日の冷たい雨とうって変わって晴天に。お昼には20℃近くまで気温が上がるという予報。前日の大雨で沢の水量が増していること、そして暑さとの闘いになることが予想された。
 朝8時、32Kがスタート。勢いよく飛び出したのは、昨年の覇者、近江竜之介選手。若干20歳の近江選手の2連覇になるか、注目が集まった。
 3時間49分後、トップでゴールに入ったのは、やはり近江選手だった。レース途中では苦しそうな表情も見せたが、余裕の走り。2位の選手とは約9分の差をつけて優勝。女子はスカイレースでその名が知られる吉住友里選手が優勝した。

 32Kのコースを2周する、通称「新城ダブル」は、総距離64kmというだけでもハードなのに、厳しい関門通過時間の設定があり、制限時間自体も11時間と短い。このレースに参加できるのは、過去に32Kのレースを5時間以内でゴールした者に限られる。これだけの強者を集めても、完走率は例年20%台というのもその過酷さを物語っている。
 この過酷なダブルを制するのは誰なのか。そして、もうひとつ、今まで1人しかダブルを完走したことがない女子のなかで、2人目のダブル女子完走者は出るのか。
 結果は、9時間20分24秒で長田豪史選手が優勝。昨年の覇者、河内陽介選手は4位に終わった。
 注目の女子は、秋山穂乃果選手がみごと完走した。
「1周目は途中で崩れたらどうしようと思って抑え気味に走りました。2周目の方が調子よく走れましたね。でも、こんなに早く64Kを制覇できるなんて思ってもいませんでした」と笑顔で話してくれた秋山選手。落ち着いたレース運びがこの結果を招いたといっていいだろう。
 レース終了後、64Kの表彰式が行われたが、優勝した長田選手の言葉が印象的だった。
「(自分のレースでいっぱいいっぱいなのに)途中、32Kの選手の方が足を止めて応援してくれたり、道をあけてくれたり。本当に素晴らしい大会でした」
 コースの面白さはもとより、選手同士の心配りも感じられた今回のレース。新城レースの醍醐味はここにある。

取材・文/高橋寿子

【32Kリザルト】
総合男子 総合女子
総合順位 氏名 記録 総合順位 氏名 記録
1 近江 竜之介 3:49:12 1 吉住 友里 4:24:47
2 加藤 聡 3:58:03 2 楠田 涼葉 4:30:43
3 岩井 竜太 4:02:39 3 加藤 揚子 5:31:31
4 中根 孝太 4:16:33 4 大掛 香織 5:39:51
5 佐藤 航 4:16:45 5 弘中 志保 5:40:48
■DATA/出走者数668名、完走者数612名(完走率91.6%)

【ダブル64Kリザルト】
総合男子 総合女子
総合順位 氏名 記録 総合順位 氏名 記録
1 長田 豪史 9:20:24 1 秋山 穂乃果 10:19:23
2 澤柳 匠 9:25:10      
3 森田 大理 9:49:09      
4 河内 陽介 9:53:33      
5 香川 俊一 9:59:34      
■DATA/出走者数48名、完走者数11名(完走率22.9%)

32K


ダブル64K



photographer Akihiko Harimoto